2014/07/28

古寺巡礼 奈良

一泊二日で100寺巡礼の会で奈良県に出掛けてきた。しかし、静岡は雨だったようだが奈良はピーカンの灼熱地獄。本当の苦行になった2日間だった。
この時期はお寺にとってもオフシーズンのようで、こういった時期には仏像も外に出て「遊行仏」となるようだ。室生寺もこの時期、金堂にある国宝の仏像は出張中でほぼ空の状態だった。ただ、拝観料も通常より少し安くなっているようだった。
長谷寺から聖林寺に回りまたまたあの国宝の十一面観音菩薩立像を見てきた。やはり国宝級になると素人がみても凄い!と思う出来だ。明治の廃仏毀釈運動の中でこの観音像を救ったのはフェノロサと岡倉天心だった。廃仏毀釈の中では価値ある仏像を初めとする仏教美術の品々が多数焼却処分されたりしたのだろう。そう思うと今となっては見ることも出来ないその仏像がどのような物だったのかと想像しないではいられない。
以前、明治時代の写真で山と積み上げられた廃棄仏像の写真を見たことがある。
生き延びていれば国宝クラスとなった数多くの仏像があったことだろう。惜しいことをしたものだ。その当時、難を逃れて海外に買われていった仏像も多かったはずだが、消えて無くなってしまうよりは海外とはいえ何処かで存在している方が遙かに良いことだろう。
フェノロサのお陰で生き延びた仏像は多かった。このフェノロサの墓はその遺言から大津の三井寺境内にあるらしい。一度見てみたいと思う。

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